誰でもわかるIT業界の職業紹介-通信インフラ・SIer編-

仕事

様々な就職先がある中で、IT業界に就職してみたいと思う人は少なくないと思います。
世界中いつでもどこでも繋がれるのが当たり前の世の中で、インターネットの仕組みを支えたり、世界中の人が利用するソフトウェアを開発したり、ITの世界は魅力がたくさんあります。

しかし、未経験からIT業界に準備なしで飛び込むのは危険です、
働き方や必要とされる知識など、業界内でも職種によってさまざまなであるため、自分が理想とする職種を見つけておかないとギャップで苦しむからです、

そこで、本記事ではIT業界の職種について説明します。
自分の将来をイメージするきっかけの一つになれば幸いです。

IT業界とは

ITとは、「Information Technology:情報技術」の略称で、情報を扱うための技術の総称です。
離れた拠点間でデータのやり取りをするための技術や、メールなどのデータを通信できる形に加工する技術など、様々な技術があります。

近年はICT「Information and Communication Technology:情報伝達技術」と呼ぶことが増えてきており、情報を伝達しあうことの重要性が増しています。

このように、様々な情報技術を扱う業界がIT業界です。
IT業界の詳細については以下の記事を参照ください。
誰でもわかるIT業界の分類図

IT業界は大きく5つの分類に分けることができ、それぞれで求められる技術や働き方が異なります。
そこで、各業界にどんな職種があってどんな働き方をしているのか見ていきましょう。
本記事では「通信インフラ」「SIer」について説明します。
「Web業界」「ソフトウェア業界」「ハードウェア業界」については以下記事をご覧ください。
誰でもわかるIT業界の職業紹介-Web業界・メーカ編-

通信インフラ業界

通信インフラ業界は、データ通信に必要なインフラを提供する業界です。
通信経路を確立することによってITインフラを構築し、収益を得ています。
回線事業者が物理的な配線を行い、ISPがインターネットに接続するための論理的な経路を整備します。

職種としては、「物理的な通信経路を作る仕事」「論理的な通信経路を作る仕事」「取引先を見つける仕事」に大きく分けることができます。

それぞれの仕事について詳しく見ていきましょう。

工事職:通信経路を作る仕事

データ通信を実現させるために、物理的な通信経路を構築する仕事です。
ケーブルの配線だけでなく、電気経路の整備等を行います。
専門的な作業が多く、現地作業を行うには専門資格の取得が必要です。

ファシリティエンジニア

ケーブル配線や機器の設置、電気工事を行う仕事です。
電柱からケーブルを伸ばしたり、データセンタ内でネットワーク機器の設置や電気の開通工事を行います。
工事以外にも、配線や電気の設計を行います。
データ通信を行うための物理的な土台であり、ネットワークエンジニアと連携して業務を行います。
作業によっては「電気工事士」「電気通信工事士」の資格が必要になります。

ファシリティエンジニアは設計や工事をメインで行います。
工事作業は現場で行いますが、設計作業はテレワークや会社で行います。
ただし、工事の設計にはCADなどの特殊なソフトウェアを利用することもあり、テレワークよりも出社のほうが多いです。
作業においては通信影響を考慮する必要があり、平日土日関係なく勤務します。
平均残業時間は20時間未満で、残業時間はあまり多くありません。

平均年収は480万円程度です。
ただし、資格取得や土日勤務が増えることで年収は増加します。

ファシリティエンジニアはインフラを物理的に支える仕事です。
高所作業や重量物を運搬するなど、体力を使う仕事です。
また、電気回路の設計やネットワークの設計など技術知識も必要となります。
危険な作業もあり大変な仕事ですが、インフラを支えるやりがいのある仕事です。

エンジニア職:通信設備をメンテナンスする仕事

通信インフラ業界のエンジニアは、データ通信を制御する仕事がメインです。
ケーブル内をデータが安全に移動するための論理的な環境を整備します。
土日や深夜の勤務も多いですが、その分給与水準も高い傾向にあります。

ネットワークエンジニア

データ通信を実現するためにネットワークの構築や運用を行います。
何気なく使っているインターネットですが、インターネットに接続するためには様々な情報をデータにして送受信しています。
ネットワークエンジニアはデータ通信を実現させるために、「ルータ」や「スイッチ」と呼ばれるネットワーク機器を用いて通信経路を構築します。
インフラを支えるエンジニアとして、「ネットワーク知識」「ネットワーク機器の操作」および、適切な通信を実現させるための「セキュリティ知識」が必要とされます。

ネットワークエンジニアは通信経路を構築する仕事です。
構築業務以外にも設計や運用など、様々な業務を行います。
そのため、普段はテレワークで業務を行い、構築やメンテナンス作業の際は現地で業務を行うことが多いです。
近年はクラウドの活用も増えており、リモートで構築やメンテナンス作業を行える環境も増えています。
働き方については勤務企業や取引先に大きく依存します。

設計等の作業は平日が多いですが、構築やメンテナンスは業務影響をさけるために土日や平日深夜に行うことが多いです。
平均残業時間は25時間程度ですが、休日や深夜勤務もあるため体力が必要になります。

年収の平均は480万円程度です。
休日や深夜作業が多いほど「勤務手当」や通常より高い残業代をもらえるため、年収は上がる傾向にあります。

ネットワークエンジニアはITインフラであるネットワークを支える仕事であり、IT業界でも非常に重要な役割を果たしています。
重要度も高く、1行の設定ミスで大規模な通信障害を起こしたり、本来通してはいけない通信を通過させてセキュリティ事故を起こしてしまう恐れがあります。
緊張感はありますが世の中をITインフラで支えているというやりがいがあります。

サーバエンジニア

ネットワーク上で様々な処理を実行する「サーバ」の構築や運用を行います。
インターネット上のほとんどの仕組みはサーバの上で動作しており、アプリケーションの土台としてなくてはならない存在です。
サーバエンジニアはアプリケーションが動く土台を作るために、「Linux」「Windows」「iOS」などOSの知識が必要になります。
通信インフラ業界ではProxyサーバなどのネットワークにかかわるサーバを構築することが多いです。

サーバエンジニアもネットワークエンジニアと同じように、構築業務以外にも設計や運用など、様々な業務を行います。
そのため、普段はテレワークで業務を行い、構築やメンテナンス作業の際は現地で業務を行うことが多いです。
近年はクラウドの活用も増えており、リモートで構築やメンテナンス作業を行える環境も増えています。
働き方については勤務企業や取引先に大きく依存します。
平均残業時間は25時間程度ですが、休日や深夜勤務もあるため体力が必要になります。

年収の平均は480万円程度です。
休日や深夜作業が多いほど「勤務手当」や通常より高い残業代をもらえるため、年収は上がる傾向にあります。

ネットワークが通信の土台であるのに対し、サーバはアプリケーションが動作するための土台です。
サーバエンジニアはアプリケーションの土台を支える仕事と言えます。
設定を間違えれば正常にアプリケーションが動作しないなど、データ処理に影響を与えます。
また、様々な種類のOSを扱う必要があり、設定方法だけでなくOSそのものの知識も必要です。
覚えることは多いですが、データ処理のインフラを支えられるやりがいがあります。

セキュリティエンジニア

情報セキュリティを様々な技術を用いて強化する仕事です。
情報セキュリティとは、「正当な権利を持つ個人や組織が、情報や情報システムを意図通りに制御できること」とIPA(情報処理推進機構)により定められている概念です。
例えば社内ネットワークに外部から侵入されないようにしたり、社員が不正に情報を持ち出さないようにします。
セキュリティエンジニアはセキュリティ知識だけでなく、実際にデータのやり取りを制御するためにアプリケーションやネットワークの知識が必要です。
通信業界では特に、インターネット上で怪しい通信が発生していないかを確認します。

セキュリティエンジニアは、通信の送信元や送信先、データの中身を確認し不正な通信が発生しないかを確認したり、ネットワーク機器やアプリケーションの設定変更でセキュリティを強化します。
専門機器を利用して測定したり、何かあった際にすぐに駆け付けられるよう出社での勤務が多いです。
セキュリティ監視は常に必要なので、平日土日問わず24時間365日シフト制で勤務します。
ただし、設計から携わる場合は平日勤務に限定される場合もあります。
平均残業時間は15時間未満で、シフトによる交代制のため基本的には残業は少ないです。

年収の平均は520万円で、高い水準です。
資格の取得状況によってはさらに年収は上がります。

情報セキュリティの強化は年々需要が高まっており、業界問わず必要とされます。
少しのミスで重大な情報漏洩や通信障害を起こしてしまう非常に緊張感のある仕事ですが、問題発生を技術の力で事前に防ぐ点でやりがいのある仕事です。
また、セキュリティ人材は人手が足りないため、技術や知識を身に着ければ高待遇で転職が可能です。

営業職:仕事を作る仕事

営業活動とは企業が売り上げを作るために行う一連の活動であり、「自社製品やサービスを企業に売り込む活動」です。
自社回線のメリットを説明し、利用してもらう必要があります。
そのため、コミュニケーション能力や説明力以外にも、インフラ知識や顧客の抱える通信問題を要約する能力が求められます。

営業

通信インフラ業界の営業は企業だけでなく一般家庭にも営業活動を行います。
法人向けには拠点間接続のための提案活動、一般向けにはインターネット回線の提案活動です。
新規でインターネットを利用する顧客へのケーブル配線の提案から、既存のISPから乗り換える提案などを行います。
担当によっては一般家庭向けの新規飛び込み営業を担当することもありなかなかハードな仕事です。
コミュニケーション能力だけでなく、回線の知識やわかりやすく説明する能力、体力や精神力が求められます。

営業は顧客の話を聞いたり、自社回線やサービスの提案をメインで行います。
仕事のほとんどは顧客先へ外出しており、空き時間も資料作成のために会社にいることが多いです。
最近では顧客がテレワークを実施していることも多くなり、Web会議を利用してテレワークで営業活動をしている企業も増えていますが、テレワークの普及率は低いです。
平日勤務で土日休みの職場が多く、残業は平均30時間程度です。
売り上げや契約件数の目標を立てられることが多く、月末ほど仕事量が多くなる傾向があります。

年収の平均は500万円程度ですが、基本給以外の配分が多いです。
営業はインセンティブと呼ばれる追加成果報酬があり、たくさん仕事を作る営業ほど収入が増えます。
そのため、基本給と残業代以外にも加算があり、エンジニア職より高額になります。

営業職はすべての企業に必要な職種で、企業の売り上げの中心になります。
営業職が顧客を探し出すことで回線やサービスの提供ができます。
まさに、営業は「仕事を作る仕事」として非常にやりがいがあります。
また、IT知識がない人にも説明する機会が多いため、IT知識をわかりやすく説明する技術を身に着けることが可能です。

情報処理サービス業界(SIer)

情報処理サービス業界(SIer)は、ITを活用したデータ処理の仕組みを提供する業界です。
様々な情報処理技術を活用して顧客要望を実現し、収益を得ています。
SIerの特徴として、提案から構築、運用まで一貫して対応を行うというものがあげられます。
専攻分野を持つのではなく、様々な業界の製品を組み合わせて仕組みを作り上げるため、メーカから通信インフラまで幅広い知識が必要です。
特に、ネットワーク部分から仕事に携わることが多いので、通信インフラの知識は必須となります。

職種としては、「仕組みを作る仕事」「顧客要望を抽出する仕事」「取引先と交渉する仕事」に大きく分けることができます。

それぞれの仕事について詳しく見ていきましょう。

エンジニア職:仕組みを作る仕事

SIerのエンジニアは企業によって「上流工程(元請)」「下流工程(下請)」に分けられます。
上流工程は顧客提案を案件全体の設計、管理を行います。
下流工程では設計された資料を基に、実際に構築活動を行います。
どちらも非常に重要な仕事であり、働き方や待遇が大きく異なります。

セールスエンジニア

製品やサービスの提案活動を行ったり、設計や案件管理を担当するエンジニアで、上流工程に該当します。
現場で構築をするよりも、顧客へのアプローチや設計がメインの仕事となります。
フロントエンジニアとも呼ばれ、「技術を知っている営業」のような立ち位置です。
セールスエンジニアは提案活動や設計に加え、大規模案件の管理や小規模案件の構築まで担当します。
そのため、コミュニケーション能力技術知識タスク管理能力構築技術が求められます。

セールスエンジニアは営業と共に顧客先へ訪問することも多いですが、案件管理や設計も担当します。
そのため、基本はテレワークの作業で、案件対応や客先訪問時は外出といった働き方が多いです。
テレワークの割合案件対応の状況で変わりますが、概ね月の半分はテレワーク勤務になります。
平日勤務で土日休みの職場が多く、残業は平均40時間程度と多くなる傾向にあります。
仕事量が多いだけでなく仕事の範囲も広いため、残業が発生しがちです。
また、担当する案件の作業日は現場に行くことが多いので、土日や深夜勤務も発生します。

平均年収は550万円と高額ですが、給与における残業代の割合も高くなります。
基本給がとりわけ高いわけではないので、残業を減らすと年収も下がります。

セールスエンジニアはSIerの顔ともいえる仕事で、エンジニアとしての経験と営業としての経験を同時に積むことができます。
業務量はかなり多いですが、自身で考えて提案した仕組みが導入された際には大きなやりがいを感じることができます。
たくさんのスキルを身に着ける必要があり、慣れるまでは非常に苦労しますが、キャリアアップ転職がしやすいという特徴があります。

システムエンジニアリングサービス(SES)

上流工程の案件に対し技術者を提供する業務委託形態で、下流工程に該当します。
案件単位で業務をこなし、設計書を元に構築作業を担当します。
基本的にはSES専門の会社が存在し、他のSIerが案件単位で技術者を要請します。
現場で構築作業を担当するため、プログラミング知識やサーバ知識、ネットワーク知識などの所属企業が得意とする技術を深く身に着ける必要があります。

SESは他企業に派遣や業務委託社員として出向します。
仕事のほとんどは派遣先企業や現地で行うため、テレワークはほとんどありません。
例外的に、派遣先企業がテレワークを主体としている場合はテレワークを行います。
また、基本的には事務作業は行わず構築作業を繰り返します。
SESは派遣先企業と1日(7.5h)単位で労働力提供の契約を結んでおり、規定時間を超えた場合は追加で料金が発生します。
そのため、基本的には定時上がりとなり残業は発生しません。
案件の特性や契約内容、自社内での服務処理を加味しても平均10時間未満程度となります。

平均年収は350万円程度で、決して高くはありません。
SESは、基本給を下げて各種手当で手取り額を増やすことが多いです。
そのため、賞与額や残業代があまり高くならず全体の年収が低い傾向があります。

SESの最大のメリットは現場経験をたくさん積める点です。
現場での構築経験はセールスエンジニアやコンサルタントに転職した際に大きな価値となります。
構築経験がないと、机上の空論のみで設計や提案活動をしなければなりません。
一方、現場経験の多いエンジニアは実際の動きをみて学んでいるため、環境に適した設計や提案活動ができるようになります。
年収はあまり高くはありませんが、残業が少なく、現場経験をつめるので、機器を触るのが好きな人や、将来上流工程の前線で働きたい人に人気のある仕事です。

ネットワークエンジニア

データ通信を実現するためにネットワークの構築や運用を行います。
SIerのネットワークエンジニアはネットワーク構築だけでなく「ネットワークの最適化」を求められます。
セールスエンジニアの設計をもとに、最適な通信経路か、適切なセキュリティが確保されているか、これらの項目をさらに詳細な設計に落とし込みます。
上流工程の場合は主に設計と現場の管理を、下流工程の場合は設計を元に構築活動を行います。
インフラを支えるエンジニアとして、「ネットワーク知識」や「ネットワーク機器の操作」および、適切な通信を実現させるための「セキュリティ知識」が必要とされます。

ネットワークエンジニアは適切なネットワークを構築する仕事です。
設計や構築がメイン業務で、状況によって運用・保守を行います。
そのため、普段はテレワークで業務を行い、構築やメンテナンス作業の際は現地で業務を行うことが多いです。
近年はクラウドの活用も増えており、リモートで構築やメンテナンス作業を行える環境も増えています。
働き方については勤務企業や取引先に大きく依存します。

設計等の作業は平日が多いですが、構築やメンテナンスは業務影響をさけるために土日や平日深夜に行うことが多いです。
平均残業時間は25時間程度ですが、休日や深夜勤務もあるため体力が必要になります。

年収の平均は480万円程度です。
休日や深夜作業が多いほど「勤務手当」や通常より高い残業代をもらえるため、年収は上がる傾向にあります。

ネットワークエンジニアはITインフラを支える重要な仕事です。
特にSIerのネットワークエンジニアはデータ処理の仕組み全体を支えるネットワーク設計をする必要があり、幅広い知識が必要とされます。
企業の仕組みを支えるITインフラに携われる点でやりがいのある仕事です。

サーバエンジニア

ネットワーク上で様々な処理を実行する「サーバ」の構築や運用を行います。
SIerはサーバの構築だけでなく、そのうえで動作させるソフトウェアの構築まで行うことが多いです。
そのため、OSの知識だけでなく、OS上で動く様々なソフトウェアの知識が必要とされます。
また、近年は「サーバの仮想化」も主流となっており、仮想化知識や構築技術も必要となっています。
仮想化については別の記事で紹介します。

サーバエンジニアもネットワークエンジニアと同じように、構築業務以外にも設計や運用など、様々な業務を行います。
そのため、普段はテレワークで業務を行い、構築やメンテナンス作業の際は現地で業務を行うことが多いです。
近年はクラウドの活用も増えており、リモートで構築やメンテナンス作業を行える環境も増えています。
働き方については勤務企業や取引先に大きく依存します。

平均年収の平均は480万円程度です。
休日や深夜作業が多いほど「勤務手当」や通常より高い残業代をもらえるため、年収は上がる傾向にあります。

SIerのサーバエンジニアは土台だけでなく仕組みそのものを構築することが多いです。
そのため、ネットワーク知識やサーバ知識、場合によってはプログラミング知識も必要となります。
習得するまでは大変ですが、一度習得すればどの業界でも最前線で通用する技術を身に着けることが可能です。

コンサルティング職:顧客要望を抽出する仕事

コンサルティングとは、「企業の戦略や経営に対して診断・助言・改革を行うこと」であり、IT業界では「企業のIT環境最適化に向けた働きかけを行うこと」です。
ITコンサルティングはSIerが業務の一環として行うこともあれば、コンサル専門の会社(コンサルファーム)が企業から依頼を受けて行うこともあります。

コンサルタント

企業のIT環境(主にインフラ環境)を分析し、現状の課題や改善策を提示する仕事です。
一定期間データ収集して分析を行い、結果をデータ化して現状を「見える化」します。
コンサルティングは現状と顧客が目指す姿のギャップを洗い出し、改善するための方法を指導します。
SIerの場合はコンサルティングからそのまま要件定義、構築の提案を行うことが多いです。
コンサルタントは顧客の目指す姿から要件を定義していく能力が求められます。
また、実際のデータを用いて現状を分析する必要があり、「インフラ知識」「要件抽出力」「データ分析スキル」「情報整理能力」が求められます。

コンサルタントは顧客環境を分析し、あるべき姿に導く仕事です。
顧客環境でデータの取得・分析を行い、数値化し顧客に改善提案を行います。
そのため、勤務場所は顧客先と自社もしくはテレワークが半々の割合です。
環境は整って言いますが、テレワークよりも出社を好む会社が多い傾向にあります。
平均残業時間は平均42時間程度で、残業量は多くなりがちです。
コンサルタントは複数顧客を担当しながらデータ分析結果の納期、改善策の検討に追われているため、常に忙しい状況が続きます。

平均年収は600万円程度と高い水準です。
残業代も含まれていますが、他の業種と比べて基本給が上がりやすい傾向があります。

コンサルティングは要件定義の究極系ともいえる仕事で、顧客自身気が付いていない課題や要望をデータから見つけ出す必要があります。
様々なスキルが求められるだけでなく、体力や精神力、論理的な思考が必要です。
経営や戦略にかかわる仕事であるため確実な結果を求められますが、自身の仕事で企業が好転していく様子を見ることができる、やりがいのある仕事です。

営業職:仕事を作る仕事

営業活動とは企業が売り上げを作るために行う一連の活動であり、「自社製品やサービスを企業に売り込む活動」です。
顧客要望を聞き出し、実現するための仕組みを提案する必要があります。
そのため、コミュニケーション能力や説明力以外にも、顧客課題を解決するための広い技術知識が必要になります。

営業職

SIerの営業は企業だけでなく、自治体や行政機関に対しても営業活動を行います。
企業向けには一般的な営業活動ですが、公共機関には「入札対応」が必要になります。
入札とは様々なSIerに公共機関がシステムの要件をまとめたもの(仕様書)を配布し、要件を満たす中でより安価で質の高い提案を採用する方式です。
特定企業の独占を防ぎ公平な取引を実施するだけでなく、少ない予算でより良い仕組みを導入する目的があります。
SIer営業は入札に向けてメーカに協力を依頼するだけでなく、書類の準備やエンジニアとの設計調整、見積もり作成などやることが山積みになります。

営業は顧客の話を聞いたり、システムの提案や入札対応を行います。
仕事のほとんどは顧客先へ外出しており、空き時間も資料作成のために会社にいることが多いです。
最近では顧客がテレワークを実施していることも多くなり、Web会議を利用してテレワークで営業活動をしている企業も増えていますが、テレワークの普及率は低いです。
平日勤務で土日休みの職場が多く、残業は平均30時間程度です。
売り上げや契約件数の目標を立てられることが多く、月末ほど仕事量が多くなる傾向があります。

年収の平均は500万円程度ですが、基本給以外の配分が多いです。
営業はインセンティブと呼ばれる追加成果報酬があり、たくさん仕事を作る営業ほど収入が増えます。
そのため、基本給と残業代以外にも加算があり、エンジニア職より高額になります。

営業職はすべての企業に必要な職種で、企業の売り上げの中心になります。
営業は「仕事を作る仕事」として企業の売り上げに貢献し、会社を支える実感を得ることができます。
また、IT知識がない人にも説明する機会が多いため、IT知識をわかりやすく説明する技術を身に着けることが可能です。

まとめ

IT業界には様々な職種があり、それぞれで求められるスキルや勤務環境は異なります。
自分がどんなことに興味を持っているかを把握し、適切な職業に向けて準備してください。
「Web業界」「ソフトウェア業界」「ハードウェア業界」については以下記事をご覧ください。
誰でもわかるIT業界の職業紹介-Web業界・メーカ編-

文系出身者がIT業界で直面する壁や、IT業界で活躍する方法については以下の記事をご覧ください。